冷凍保存したパンをおいしく解凍!パンの正しい解凍(リベイク)方法
「余ったパンが乾燥しないよう、丁寧にラップで包んで冷凍保存したのに、いざ解凍して食べたら明らかに風味が違っていた」「ひと口食べてちょっとがっかりしてしまった」という経験はありませんか?
正しい方法で冷凍保存したとしても、解凍方法を誤ってしまえばせっかくのひと手間が台無しです。そこで今回は、冷凍保存したパンのおいしさを最大限に引き出せる、正しい解凍(リベイク)方法をご紹介します。
冷凍しても1ヶ月以内に食べきる
冷凍保存してあったパンをリベイクするときに気を付けるべきことは何でしょうか。
それは保存期間です。冷凍保存していたとしても、1ヶ月以上の保存はおすすめしません。冷凍中も、わずかとはいえ水分の蒸発は続いています。つまりパンは常に乾燥していくのです。冷凍保存した場合の最大の敵は乾燥状態、「冷凍焼け」です。
パンをおいしくリベイクするためには、冷凍保存してもできるだけ早く解凍して食べることが第1のポイントといえるでしょう。
食パン・ロールパン・ハード系パンは厚さに注意
パンのリベイクの仕方は、厚さや種類によって若干異なります。食パンやロールパン、ハード系パンをリベイクする場合は、パンの厚さに注意しましょう。
薄いパンの場合
薄切りの食パンや、冷凍保存する際に薄くスライスしておいたフランスパンなど、厚さが均一で2cmに満たないものであればそのままトーストしても問題はありません。
しかし1cm程度の薄切りパンなら、ラップから出してそこでひと手間加えるとよりおいしくなります。冷凍してあったとはいっても水分は少なからず蒸発してしまっているため、霧吹きで軽く水分補給するのです。霧吹きは1度吹きかけるだけで構いません。
また、霧吹きがない場合はケトルの蒸気をさっとパンの表面に当ててください。その際はやけどに注意しましょう。
水分を軽く補給した後は、あらかじめ温めておいたトースターで、4〜10分程度トーストしましょう。パリパリでサクッとした食感のトーストができあがります。焼き時間はトースターごとに熱量や熱源との距離などのクセがあるため、最初のうちは好みの焼き具合と焼き時間を見極めた方が良いかもしれません。
厚めのパンやロールパンの場合
2cm以上の厚切りにスライスしてあるパンや、厚さが均一でないロールパンの場合は、焼く前にまず解凍しましょう。トースターで無理に解凍しながら焼こうとすると、表面だけが焼けて中が冷たいままになることがあります。そのため、自然解凍もしくは電子レンジを使用して解凍してください。
電子レンジを使用する場合は、ワット数にもよりますが概ね10~20秒程度温めると良いでしょう。解凍後は薄切りのときと同じく霧吹きをひと吹きし、トースターで焼いてください。
スイート系パン・惣菜パンは焼きすぎに注意
スイート系パンや惣菜パンは基本的に自然解凍で十分ですが、少し温めることでできたてに近いおいしさを取り戻せます。
温める際にはパンにアルミホイルをふんわりとかぶせましょう。砂糖やジャムがトッピングしてあるパンはトースターでリベイクすると焦げやすいためです。くしゃくしゃにしたアルミホイルを広げてパンにかぶせ、トースターで3分ほど焼いてください。トッピングの部分だけが焦げてしまうことを避けられます。
あんパンのように「フィリング」と呼ばれる具が入っているものは、トースターから出した後2、3分ほどそのまま置いておくことをおすすめします。外側はふっくらしっとり、そして中のフィリングは温かく、できたてに近いおいしさを楽しむことができるでしょう。
おわりに
正しい解凍方法を実践してパンをおいしく食べるためには、保存期間に注意すること、そして正しく冷凍保存することが大切です。パンを買いすぎたり作りすぎたりして余ってしまった場合は、できるだけ早く密閉して冷凍保存してください。そして、パンの厚さや種類に合わせた解凍方法でリベイクしましょう。
正しく冷凍保存、そして正しく解凍・リベイクすれば、焼きたてパンのおいしさを改めて味わえるはずです。