【一汁一ぱんのすすめ】新玉ねぎとさやまめの味噌汁

【一汁一ぱんのすすめ】新玉ねぎとさやまめの味噌汁

一汁一ぱん、味噌汁のすすめ

味噌汁は日本人の心といえる食べもの。朝の一杯の味噌汁は活力を与えてくれますね。このシリーズでは、パン派の方にもおすすめのアレンジ味噌汁をご紹介します。

今回は春の味覚「新玉ねぎとさやまめ」。さやまめはキヌサヤやスナップエンドウなど、莢ごと食べる青豆のこと。新玉ねぎは生がおいしいですが、さっと火を通しても独特の甘さがあっておいしいです。このようにあっさりした具に香りとコクを加えてくれるのが菜種油。仕上げにひとたらしするだけで一味違った味噌汁に仕上がります。

アレンジ味噌汁におすすめの「菜種油」


■菜種とアブラナ
「菜種」「菜の花」と呼ばれているのは「アブラナ(油菜)」というアブラナ科の植物で、春になると各地で黄色いじゅうたんのように咲いている風景を見かけます。油用に栽培されていた油菜の種なので菜種と言われてきました。このアブラナには日本の在来品種「アブラナ」と、西洋の品種「西洋アブラナ」があります。菜種油の原料になるのは西洋アブラナです。菜種油は加熱に強く、動脈硬化や心疾患を予防したり便秘解消にも効果があるとされるオレイン酸、骨を丈夫にする働きがあるビタミンKが含まれ、スキンケアやヘアケアにも使われています。
■菜種油とキャノーラ油
アブラナの種子(菜種)から搾った菜種油には、昔はエルシン酸という不飽和脂肪酸が多く含まれていました。カナダでエルシン酸をほとんど含まない新品種として開発されたのが「キャノーラ」です。このキャノーラから作られた菜種油を「キャノーラ油」といいます。現在の国産の菜種油は、エルシン酸を含まない「キザキノナタネ」「ななしきぶ」などの品種が開発されています。でも戦前には菜種自給率100%だった日本ですが、現在は海外産のキャノーラ油などに押されて0.04%と言われています。国産の菜種油はとても希少なのです。
■よい油を選ぶ方法
まず「調合サラダ油」といった裏面のラベルを見ないと原料がわからない油よりも「菜種油」「ごま油」「オリーブ油」などのようにすぐに原料がわかる油を選びましょう。調合サラダ油は安価であることが多く、原料となる大豆、菜種、コーン、綿実は遺伝子組み換えを進めている国からの輸入に頼っています。食用油には遺伝子組み換えの表示義務がないため、知らずに食べている可能性があるのです。作り方も、化学薬品を使って効率よく絞った油であることが多く、あまり味もないのでついたくさん使ってしまいがちです。「圧搾搾り」と書いてるものを選べば、薬品を使わず原料を焙煎して搾っているものなので安心です。
■菜種油の味わい方
質の良い菜種油は生で食べてもおいしいですし、加熱するとバターにも似た香ばしい香りがします。
・オリーブオイルのようにそのままパンにつける
・加熱に強いので炒め物や天ぷら、焼き菓子に
・味噌汁や炊き込みごはんにひとたらし

あっさりした具の味噌汁に少量加えるとぐっとコクが増しておいしくなります。ぜひお試しくださいね。

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レシピ「新玉ねぎとさやまめの味噌汁」

新玉ねぎもさやまめも春が旬です。さっと火を通して野菜の甘みと食感を楽しみましょう。仕上げに菜種油をひとたらしするとコクと香りが加わって満足感のある味噌汁になりますよ!

<材料>2人分
新玉ねぎ 小1/2個(60gくらい)
さやまめ(スナップエンドウ、キヌサヤなど) 5~6本
だし汁 360cc
味噌 大さじ2
菜種油 少々

<作り方>
①さやまめはゆでて、食べやすい大きさに切る。新玉ねぎは皮をむいて一口大に切る。
②新玉ねぎをだし汁で柔らかくなるまで煮て、味噌を溶き入れて火を止める。器に盛ってさやまめを加え、仕上げに菜種油をたらす。

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