【ぱんと郷土料理と】豆腐のみそ漬け(熊本)

【ぱんと郷土料理と】豆腐のみそ漬け(熊本)

ぱんと郷土料理と

「どこの生まれですか」そんな問いのむこうに思い浮かぶもの、それは日本各地の食卓。情報網や物流が発達して、各地の食べものを知り、取り寄せることがかんたんにできるようになった今でも、まだまだ知られていない郷土料理があります。その土地ならではの食材を、そこに伝わる知恵と工夫で調理した、懐かしい香りのする料理の数々。ここでは、そんな郷土料理をパンと一緒に味わう旅をしてみましょう。意外な組み合わせとおいしさに出会えるかもしれません。

今回は「豆腐のみそ漬け」をご紹介します。熊本県の東南部、五木村、八代市などに伝わる保存食として有名で、一説では平家の落武者が作っていたのが始まりとも言われ、熊本だけでなく九州の各地でも古くから作られていたようです。今では土産物ととして売られていることが多いのですが、昔は貴重なたんぱく源として大切に食されていました。

大豆は山地の焼き畑で収穫できる主要な産物でしたが、物流の不便な地域ではさまざまな大豆の保存食が発達しました。豆腐のみそ漬けに使われる豆腐は、水分を抜き縛って運べるほど固く作った豆腐で、「かずら豆腐」「樫の木豆腐」とも呼ばれています。このような固い豆腐は日本の各地の山間部で見ることができます。

家庭で作るときは木綿豆腐をしめて水分を抜いてみそに漬け込みます。甘いみそ、辛いみそ、さまざまにあわせて味の変化を楽しむこともできます。冷蔵庫に入れて1か月2か月とおくとクリームチーズのようなねっとりした味わいになり、酒の肴にも最高の味わいです。もちろんパンにも、トマトなど野菜とあわせていただくのもおいしいですよ!

レシピ「豆腐のみそ漬け」

みそ漬けの床の味はお好みで。みそを酒やみりんでゆるめ、好みの味に調えます。辛党の方はみりんは入れずに唐辛子や山椒を加えても。豆腐はできれば茹でて、しっかり水気をしぼります。空いた場所にアボカドやうずらのゆで卵などを一緒に漬けてもおいしいですよ!

<材料>2人分
豆腐 1/2丁(150g)
みそ 大さじ4
酒 大さじ2
みりん 大さじ1
<作り方>
①豆腐はたっぷりの熱湯に入れて弱火で芯まで熱くなるように5分ほど茹でる。
②キッチンペーパーやさらしに豆腐をしっかり包み、上下をまな板などではさんで30分~1時間ほどおいて水気を切る。
③みそ、酒、みりんをあわせて漬け床を作り、豆腐がちょうどおさまるくらいの容器に入れ、水気を切った豆腐をペーパー(さらし)ごと漬け込む。冷蔵庫に保管して2~3日後から食べられるが、1か月程度おくとクリームチーズのようになる。
※豆腐を茹でずに水切りする場合は、ゆっくり時間をかけてしぼります。やや日持ちしにくくなるので注意。

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