【ぱんのおかず】トマトとズッキーニの土佐煮
ぱんのおかず、トマトとズッキーニの土佐煮
油脂や砂糖を控えたシンプルなパンには、実は和のおかずもよくあうのです。このシリーズでは、ごはんと一緒にいただいているようなお惣菜や和の食材でパンをおいしく食べるアレンジ方法をご紹介していきます。
今回ご紹介するのは「トマトとズッキーニの土佐煮」。処暑をすぎ、厳しい暑さがようやく峠を越えました。朝夕には涼しい風が吹き、心地よい虫の声が聞こえてきます。果物や穀物が実り始めますが、同時に台風や豪雨などが増える時期の始まりでもあります。
これから気になるのが夏バテ。ひと昔前とは事情が変わり、昨今の夏バテは少しばかりやっかいです。屋内は冷房が寒いほど、外に出れば激烈な暑さ。気温差の大きい屋内と屋外を一日に何度も行き来することで、自律神経が乱れ、内臓の働きが鈍り、疲れがたまりやすくなります。また、屋内と屋外の行き来はなくても、冷房の効いた屋内に一日中いると体が冷えきって血行が悪くなり、やはり内臓の働きが落ちたり、肩こりなどになりがちです。さらに冷たい食べものや飲みものばかりをとっていると胃腸も弱ってしまいます。現代の夏バテはそういった要素が積み重なって現れることが多いのです。
秋に向かってはミネラルをたっぷり含んだ温かい食べものを食べ、足元や首元を冷やさないように徐々に切り替えていくことが大切です。この「トマトとズッキーニの土佐煮」は冷やしてもおいしいですが、冷蔵庫で冷やしたりせず、常温で十分みずみずしさが味わえますのでぜひ味わってみてください。
「土佐煮」はもともと、かつおぶしをたっぷり入れただし汁で野菜などを煮た、高知の郷土料理です。丁寧にかつおぶしでだしをとってから煮てもいいのですが、水にかつおぶしと野菜、醤油などを一度に入れて煮る方法もあるので、暑い時期には簡単でおいしい料理です。タケノコの土佐煮が有名ですが、トマトやちょっと育ちすぎたきゅうりなど夏野菜でもおいしいです。
醤油は「白醤油」を使うと煮汁の色がつかずにあっさりと仕上がります。白醤油は愛知県碧南市が主な産地です。醤油は大豆と小麦を半分ずつ使いますが、白醤油は小麦がほとんどです。小麦9割に大豆1割程度の比率が多いようですが、大豆を一切使わないものもあり、色白に仕上げたい料理や洋風料理の隠し味などにもよく合います。
<材料>2人分
トマト 中1個
ズッキーニ 1/2本
水 1カップ
かつおぶし 適量
白醤油(うすくち醤油) 大さじ1
みりん 大さじ1/2
<作り方>
①トマトはヘタを取って6等分の串切り、ズッキーニは7mmくらいの輪切りにする
②小鍋に分量の水とかつおぶし、白醤油、みりんを入れ、切ったトマトとズッキーニを並べて入れて火にかける。
③沸騰したら弱火にし、ズッキーニに火が通るまで3~5分ほど煮る。煮すぎると崩れてしまうので早めに火を止める。
④器に盛ってかつおぶしをかける。
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