【ぱんと郷土料理と】呉の肉じゃが(広島)

【ぱんと郷土料理と】呉の肉じゃが(広島)

ぱんと郷土料理と

「どこの生まれですか」そんな問いのむこうに思い浮かぶもの、それは日本各地の食卓。情報網や物流が発達して、各地の食べものを知り、取り寄せることがかんたんにできるようになった今でも、まだまだ知られていない郷土料理があります。その土地ならではの食材を、そこに伝わる知恵と工夫で調理した、懐かしい香りのする料理の数々。ここでは、そんな郷土料理をパンと一緒に味わう旅をしてみましょう。意外な組み合わせとおいしさに出会えるかもしれません。

今回ご紹介するのは「呉の肉じゃが」。「肉じゃが」といえば、じゃがいも、牛肉、玉ねぎをメインに、にんじんや絹さやなどいろいろな材料をしょうゆと砂糖で味付けした煮物ですが、「呉の肉じゃが」はじゃがいもはメークイン、牛肉、糸こんにゃく、玉ねぎだけで作るのが特徴です。

肉じゃがのルーツは明治のころ、海軍の東郷平八郎元帥にイギリスのビーフシチューを作るようにと命じられた調理員が、当時貴重だった赤ワインのかわりに醤油を使うなど工夫をして、「肉じゃが煮」が生まれたのではないかという説があるそうです。その後1960年代に、雑誌で「肉じゃが」という名前で紹介されたことで家庭料理として広がっていきました。東郷平八郎は広島の呉に赴任していたことから、発祥の地として「呉の肉じゃが」が伝えられるようになったそうです。彩りよい家庭の肉じゃがが親しまれていますが、あっさりと4つの材料だけで作られた質実剛健な雰囲気の「呉の肉じゃが」もおいしいですね。

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レシピ「呉の肉じゃが」

各地、各家庭で作られている肉じゃがですが、煮汁を完全になくさず、かといってびしょびしょでもなく、少し残して仕上げるのがおいしく作るコツ。

<材料>2~3人分
牛肉 100g
玉ねぎ 1/2個(約100g)
じゃがいも(メークイン) 4個(約300g)
糸こんにゃく 80g
砂糖 大さじ1
醤油 大さじ1
酒 大さじ1
ごま油 大さじ1/2

<作り方>
①玉ねぎは外皮をむいて横半分に切り、放射状に2cm幅くらいに切る。じゃがいもはよく洗って3cm角くらいに切る。糸こんにゃくは洗って水けを切り、3cmくらいの幅に、牛肉は一口大に切る。
②鍋にごま油を熱し、牛肉を炒め、色が変わったら玉ねぎ、じゃがいもを加えて炒め、最後に糸こんにゃくを加える。
③分量の水を加え、砂糖、酒、醤油を加え、煮立ったら中弱火にして15~20分ほど、じゃがいもに火が通るまで煮る。煮汁が少し残る状態で仕上げる。

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