【一汁一ぱんのすすめ】トマトとバジルの味噌汁
一汁一ぱん、味噌汁のすすめ
味噌汁は日本人の心といえる食べもの。朝の一杯の味噌汁は活力を与えてくれますね。このシリーズでは、パン派の方にもおすすめのアレンジ味噌汁をご紹介します。
今回は初夏の味「トマトとバジル」。トマトはうまみ成分である「グルタミン酸」の宝庫です。日本でかつおだしや昆布だしがさまざまに料理に使われてきたように、地中海沿岸地方では古くからトマトが料理のベースとして親しまれてきました。
イタリアでは夏の終わりに各家庭で1年分のトマトソースを作ります。瓶詰にして保存したソースはまさに「イタリア版おふくろの味」で、日々の料理のベースになります。トマトは日本での味噌や醤油の役割にも似ています。共通するのは「グルタミン酸」です。どちらも植物由来のうまみを上手に使い、さまざまな食材の味を引き立てています。意外なようでぴったりなトマトと味噌の相性はこんなところに理由があるのですね。
アレンジ味噌汁におすすめの「オリーブオイル」
味噌汁にはどんな種類でも油をひとたらしするとぐっとうまみが増します。洋風の料理に使うもの、というイメージの強いオリーブオイルですが、味噌汁にもよくあいます。
オリーブオイルの特徴は果肉を搾った油であるということです。ほとんんどの油は種子から搾るため、加熱をします。そのため本来の風味・機能性は失われてしまう部分が多いのです。オリーブオイルは、加熱や精製をしないので風味や機能性が自然な状態で残っています。また、脂肪酸の大部分がオレイン酸であるオリーブオイルは酸化しにくく、酸化を防ぐビタミンEやポリフェノールが含まれている安定した油です。
地中海沿岸の国では、オリーブオイルをそのままで食べるのと同じくらい、加熱調理にも使われています。多くの油脂は、過熱すると酸化して、身体ににダメージを与える物質を発生させることがあります。オリーブオイルは加熱による酸化に対して強い性質を備えているので、180℃程度でも加熱時間が極端に長くならなければほとんど酸化しません。実は揚げ油にも適しているのです。
ワインのように品種や生産地によって少しずつ風味の違うオリーブオイル。ごはんやパンなどの主食からスープやサラダ、アイスクリームなどのデザートまでなんにでもよくあう魅力的な食材です。ぜひ味噌汁にもひとたらし、お試しください!
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レシピ「トマトとバジルの味噌汁」
トマトは切ってそのまま入れればフレッシュなおいしさ、オリーブオイルで軽く炒めてからだし汁を注ぐとうまみのなじんだ味噌汁になります。
<材料>2人分
トマト 中1個(約100g)
生バジル 少々
だし汁 360cc
味噌 大さじ2
オリーブオイル 小さじ2
<作り方>
①トマトはごろっとくし切りにする。
②鍋にオリーブオイルを温め、トマトを軽く炒めてからだし汁を注ぎ、沸騰する寸前に味噌を溶き入れて火を止める。仕上げにバジルをちぎってちらす。
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