【ぱんのおかず】りんごの葛煮
ぱんのおかず、りんごの葛煮
油脂や砂糖を控えたシンプルなパンには、実は和のおかずもよくあうのです。このシリーズでは、ごはんと一緒にいただいているようなお惣菜や和の食材でパンをおいしく食べるアレンジ方法をご紹介していきます。
1月20日「大寒」という暦通り、一年で最も寒さが厳しい時期を迎えていますね。「大寒」から「立春」までは「冬土用」にあたり、次の季節にむかう準備をする時と言われています。「土用」は年4回あり、「立春」「立夏」「立秋」「立冬」前の18日間のことで、立ち止まって心身の浄化や物品の整理を行うとよいとされています。旧暦では2月4日の「立春」が一年の始まり、日の出が徐々に早くなり、一日の長さが伸びて、寒さの中にも春の兆しが感じられてきます。
今回ご紹介するのは「りんごの葛煮」。日本書紀にも登場するほど、古くから食品や生薬として使われてきた「葛」は北海道から九州まで日本全国に生息する蔓性の多年草です。葉も花も食すことができるのですが、一般に知られているのは、根を砕いて水に何度も晒して作った葛粉です。深い山の中に自生しており、採取する人も高齢化して、今ではどんどん貴重品になっています。
日本では葛もち、葛きりといった和菓子から、葛湯、精進料理の胡麻豆腐。あんかけのとろみづけなどさまざまな料理に使われてきました。血行促進や発汗作用、整腸作用などがあり、風邪や発熱などの症状を和らげるといわれています。りんごを柔らかく煮て葛とじにした葛煮は、やさしい甘さで小さいこどもにも食べやすく、冬のおやつにぜひ取り入れていただきたい一品です。元気な時は冷やしていただくのもおいしいです。
<材料>2人分
りんご 1個
葛粉 大さじ1
水 1カップ(200cc)+大さじ1
<作り方>
①りんごはよく洗って皮ごと放射状に8つ切りにし、3%の塩水(100ccの水に3gの塩)にくぐらす。芯をとって一口大に切る。
②鍋にりんごと水1カップを入れて火にかけ、沸騰したら弱火にしてりんごが柔らかくなるまで5~10分煮る。葛粉は大さじ1の水で溶いておく。
③りんごが柔らかくなって水が残っているくらいの状態で、よく溶いた葛粉を回し入れ、木べらなどで火が通ってすきとおるまで練る。
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