【ぱんと郷土料理と】あじのさんが焼き(千葉)
ぱんと郷土料理と
「どこの生まれですか」そんな問いのむこうに思い浮かぶもの、それは日本各地の食卓。情報網や物流が発達して、各地の食べものを知り、取り寄せることがかんたんにできるようになった今でも、まだまだ知られていない郷土料理があります。その土地ならではの食材を、そこに伝わる知恵と工夫で調理した、懐かしい香りのする料理の数々。ここでは、そんな郷土料理をパンと一緒に味わう旅をしてみましょう。意外な組み合わせとおいしさに出会えるかもしれません。
今回ご紹介するのは千葉県の郷土料理「あじのさんが焼き」。あじのなめろうを大葉で包んで焼いた、かんたんでとてもおいしい、千葉ならではの漁師料理です。
千葉県房総半島の海ではあじ、いわし、さんまなどの魚がたくさんとれます。漁師はとれた魚をみそや薬味といっしょに細かくたたいて食べる「なめろう」という料理を作りました。なめろうという名前は、あまりにおいしいので皿までなめてしまうことに由来すると言われています。
陸で仕事をする時は、アワビの殻に余ったなめろうを入れて持っていき、山小屋で蒸したり焼いたりして食べました。山の家で食べた料理ということで、この料理を「山家(さんが)焼き」と呼ぶようになりました。今ではあわびの殻に入れるだけでなく耐熱皿で焼いたり、小判型にして焼く料理として伝わっています。酒のお供、ごはんのおかずとしてはもちろん、パンにもよくあいます。
あじのおいしさがぎゅっと詰まった一品です
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レシピ「あじのさんが焼き」
お刺身を楽しんだ残りでできる、海のまちの郷土料理です。たくさん作って焼いてから冷凍しておくこともできます。
<材料>2人分(5~6個)
あじ 正味200g
味噌 大さじ1/2強
酒 小さじ1
みりん 小さじ1
生姜(みじん切り) 1/2片
長ネギ(みじん切り)
大葉 6枚
サラダ油 適量
<作り方>
①あじは3枚におろして皮を剥き、調味料と生姜、ネギを加えて包丁でたたいてミンチにしながら混ぜる。
②①を6等分して小判型にまとめ、大葉を貼る。
③フライパンに油をひいて両面をこんがり焼く。