「小寒」の七草蒸しぱん【シリーズ:二十四節気を楽しむぱん】

二十四節気を楽しむ 一膳の手まるめぱん
1年を太陽の動きに合わせて24の期間に分け、季節を表した「二十四節気」。太陰太陽暦(旧暦)では季節を表すために用いられていました。
「じゃぱん」では二十四節気(にじゅうしせっき)を区切りとし、その時期に旬を迎える食材を使った「手まるめぱん」を連載でお届けします。
シンプルなレシピでつくる、手のひらサイズの手まるめぱん。日本の四季を感じる日本ならではのパンを、気軽に楽しみませんか?
「小寒」1月6日ごろ
今年の年末年始は春が来たかと感じるような暖かさでしたが、「小寒」の季節は寒さが極まっていくやや手前のころ。1月21日の「大寒」に向って寒さが増していきます。年内は少々薄着でいられても、年を越えると厚い上着を改めてひっぱりだす、風邪もはやり始める時期です。日暮れは冬至を境にゆっくりと遅くなっていきますので、寒さの中にも春に向かう予兆を感じるころでもあります。
「春の七草」は身近に生えています!
春の七草は「せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ」。1月7日に、健康を祈ってこの七草の入った七草粥をいただく習慣がありますね。正式には前日の晩に七草を包丁でたたいて水に浸しておいて、七日の朝に粥に入れるのが手順ですが、そこまでこだわらなくても、お正月に食べ過ぎ飲み過ぎで疲れた胃をいたわるという意味でも作ってみたい行事食の一つです。
ちなみに、すずなは蕪、すすしろは大根のことで、関東の暖地では畑にまだ植わっています。ほとけのざ、なずな、はこべらは畑や草地に生えていることも多く、ちょっと見つけにくいのはせりやごぎょうでしょうか。身の回りを探してみるのも楽しいです。
「小寒」の七草蒸しぱんのつくりかた
冬は部屋が寒くて酵母もちょっと元気がない…そんな時は蒸しパンがおすすめ。生地が少々発酵不足でもちゃんと柔らかいパンになります。七草粥を作って残った七草や、春菊などの青菜でもできる緑色の七草ぱんで寒い季節を楽しみましょう!
シンプルで簡単!手のひらサイズのパンは1カップの小麦粉で。
ふつう手ごねでもホームベーカリーでも、1斤の食パンを焼くには300g前後の小麦粉を使います。でも一人暮らしではちょっと多いし、発酵にも時間がかかりそう…と思う方、1カップ=100gの小麦粉で小さな「手まるめぱん」を作ってみませんか?今回はゆでた七草を入れた緑色の七草ぱんに挑戦!材料と作り方はとてもシンプルです。
<材料>6個分
- パン用小麦粉(強力粉)1カップ(100g)
- 塩 小さじ1/4
- 砂糖 小さじ1
- 白神こだま酵母 小さじ1/2
- 七草または春菊など ゆでてひとにぎり(50gくらい)
<作り方>
- 白神こだま酵母は、35℃くらいのぬるま湯小さじ1に浸して5分ほどおく。
- 七草(春菊)はゆでて細かく刻み、よく水を絞っておく。
- 小麦粉に塩、砂糖を混ぜておく。①の酵母と25g前後のぬるま湯、②をあわせて、手のひらで温めながら捏ねていく。
- 乾燥しないように大きめのボウルなどに入れて30℃前後に保温し、大きさが2.5倍、指でおして生地が戻ってこなくなるまで発酵させる。
- 生地を6等分にして10分ほど休ませる。丸く形を整えて蒸篭に間をあけて並べ、暖かいところで30分~1時間ほど発酵させる。
- 蒸気の上がった蒸篭で10分ほど蒸す。
おわりに
寒い季節にぴったりの蒸しぱん。蒸篭がない場合は、鍋に湯を張って、台座にのせたザルに入れて蒸すこともできます。小さく作ると火も通りやすいので短時間で蒸しあがります。ゆでた菜っ葉が入るので生地に水を入れすぎないよう様子を見ながらぬるま湯を入れるように注意してくださいね。
熱々の蒸しぱんは、和風に醤油をつけていただくのもおいしいですよ!今年は七草粥と一緒に七草蒸しぱんをぜひ作ってみてくださいね。
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